ジルウェート 第二章 Act.2
アウス 「「 突然の知らせ、まずお詫び申す。 この度、或所にて「神の選定」が行われた。我々の選定により、あることが決定した。 「スュード‐サリーポの町‐2丁目‐7 ウィン。貴方を、第二十一期 「ジルウェート」に任命する」… 神炎皇 ウリエル」」 アウスは、ローブのポケットに入っていた手紙を広げ、ぞれをスラスラと読み上げた。 コロン 「な、な…」 デーモンビーバのコロンは、アウスの読み上げた手紙を急いで覗き見た。 コロン 「本物だ…。 で、そのウィンってのは…」 ウィン 「ぼく」 コロン 「……まじかよ…」 アウス 「 っていうかあんた、ジルウェートの顔も知らなかったの? それじゃあ探しようがないじゃない」 コロン 「一体どういう基準で選んでるんだ三神は…」 アウス 「私と同じこと言ってる」 ウィン 「あのさぁ…。 あんまり人をバカにするのはよくないよ?」 コロン 「まぁ、仮にあんたをジルウェートだったとしよう」 ウィン 「ウィンでいいよ。 仮にじゃなくてもジルウェートだけど」 コロン 「仮に風霊使いをジルウェートだったとしよう」 ウィン 「仮にじゃなくて…」 コロン 「あんたらはこんなトコで何をしてるんだ?」 アウス 「何って… 旅」 コロン 「たび?」 アウス 「ウリエル神に会いに、クリミネル活火山に行くところなのよ。 あれ? ウリエル神はそこにいるのよね?」 コロン 「あぁ、そうだけど…でも それじゃあ…」 コロン 「オイラ要らなかったのかよっっ!!!!!」 アウス 「あぁっ、 うるさくするとクマが起きる…」 アウスの注意通り、クマの体が ピクッ と動き、気だるそうに立ち上がろうとし始めた。 ウィン 「アウスっ、クマさんが…」 アウス 「あ…」 Act.2 オオグマはその巨体を起こし、まだ目まいか何かがするのか顔をブルブルと振った。 そして、何かを思い出したかのように牙をむき出しにし、怒りの表情を露わにした。 クマ 「ガルル…っ …………」 しかし、睨みつけた先にアウス達とコロンの姿はなかった。 アウス 「…でっ なんでアンタは追われてっ るのよ!?」 アウスとウィンは必死にクマのいた場所から逃げていた。 コロン 「だから、アイツに食われるトコだっつうの!」 アウス 「クマはっ あちらから襲ってきたりっ しないの!」 コロン 「そんなわけあるか! 思いっきり襲ってたじゃねぇか!」 アウス 「何かっ ちょっかい出したんじゃっ ないの?」 コロン 「… …だしてない…」 アウス 「しっぽがっ ふにゃふにゃしてる! ウソついてるっ!?」 アウスの言うとおり、コロンの尻尾は「ウソだよ〜」と話すがごとくふにゃふにゃと力のない動きを見せている。 コロン 「ウソじゃねぇって! 小腹がすいたんで…。 ちょっと奴のドングリに手を出しただけで…」 アウス 「それじゃん! ていうか十分ちょっかいじゃん!」 コロン 「…別にドングリくらいいいだろうに…」 アウス 「はぁ…、もう大丈夫でしょ。 とりあえず一回止まろう。」 後ろを見ても、あのオオグマが追いかけてくる様子はない。 ウィン 「それにしても、あんなに大きいクマ初めて見たよ…。」 アウス 「クマ自体初めて見るでしょ。 でも、確かにあれは大きいね。 クマなんて普通は私くらいの背丈のはずだけど、あれは2m絶対あるわよ。」 ウィン 「新種??」 アウス 「このあたりは海も川も近いしね…、フォールの図鑑で見たことあるかも。」 ウィン 「フォール?? ここってスュード(バンテの住む土地)じゃないの?」 アウス 「うん。 だけどね、知能レベルが低いフォールはスュードにいてもいいのよ。」 ウィン 「知能レベルの低い??」 アウス 「実際、厳密に言うとその辺を飛んでる虫や鳥も、フォールなのよ。でも、彼らにはバンテとかフォールとかの概念がない。 そんな「動物」まで処理してたんじゃキリがないし、現に家畜として使われるフォールもいる。」 ウィン 「牛とか?」 アウス 「そう。 牛とか。 家畜がいなくなったらバンテとしても辛いじゃない? 意思のあるフォールと同じ種族だからと言って、敵意のないフォールを殺してしまっては、それはただの虐殺だし。」 ウィン 「牛乳が飲めなくなるしね。」 アウス 「まぁ、そう考えるのは正解ね。 そういったフォールの中で、クマと言えば数種しかいないし… あそこまで巨大なものだと、あのクマはグリズリーマザーじゃないかな、とおもう。」 ウィン 「デカグマでいいよね?」 アウス 「グリズリーマザー。」 ウィン 「はいはい、ぐりぐりー。」 アウス 「それより、デーモンビーバ!」 コロン 「名前で呼べ!」 アウス 「コロン、さっさとそのドングリ返してきなさいよ。」 コロン 「え、いや、やだよ。 これは俺の飯だ!」 アウス 「もともとはグリズリーマザーのものでしょ。」 コロン 「弱肉強食さ! 奴のドングリを奪って、今このドングリは俺のもの!」 ウィン 「 …………………めし…」 その瞬間、ウィンのお腹が「ぐぎゅううるるるうぅぅぅ〜…」と、寂しそうに鳴った。 その音で思い出した空腹感は、ウィンの限界をとうに超えていた。 ウィン 「…思い出した…。 アウス。 僕たち、ご飯の途中だったよね?」 アウス 「そういえば。」 ウィン 「あぁ、もう一歩も動けない…。 アウス、休憩しよぉ。」 アウス 「でも、まだ危険が完全に去ったわけじゃないしな…。」 ウィン 「あう〜…。」 アウス 「ホラ、ドングリをさっさと返してきなさい。」 コロン 「いやだ! むしろ、今食ってやる!!」 アウス 「だめ。 ちゃんと返しなさい。」 コロン 「なんでお前にそんなこと言われなくちゃならんのだ、地霊使い!」 アウス 「あんたのせいでジルウェートが餓死してもいいの!?」 アウスはそういって、ウィンを ビッシィ と指さした。 コロン 「な、 なんだとぉ??」 ウィン 「あ、でも。 僕はジルウェートにはならないよね?」 コロン 「え?」 アウス 「 …、 今はそんなこといいでしょ。 少なくとも今はジルウェートなんだから。」 コロン 「ちょ、風霊使い。 ならないって、どういうことだ?」 アウス 「ウィンはジルウェートを辞退するってこと。 「神の選定」で何が功を奏したのかは知らないけど、 まだまだ小さい女の子にそんな大役は無理。」 コロン 「お、お前ら神の選定を破るのか!?」 アウス 「…もしかして、ダメ?」 コロン 「いや、別にダメってわけじゃないだろうけど…。 ジルウェートになればこの大陸の歴史に永遠に名を残せるんだぞ? 任期を終えた後も、ある程度の暮らしを約束されるし!」 ウィン 「そうかぁ、そういう考え方もあったねぇ。 もしかして、おいしいもの食べ放題とか?」 コロン 「似たようなものか。 とにかく、ジルウェートといえばフォールじゃ誰もが憧れる夢の仕事だよ。 宝くじを当てたようなもんだ。」 アウス 「 …フォールはそんな風に考えてるの? 私たちは、世界の均衡を守る大切な存在だと考えてるのだけど…。」 コロン 「あぁ、オイラもそう思いたい。 だけどフォールの大体の奴らは 「ジルウェートなんてもんは、合っても無くても一緒」だと思ってる。」 アウス 「でも実際に昔、大きな紛争を止めたジルウェートもいる。 それなのに?」 コロン 「フォールは見るものがすべてだ。 この目で確認できるもの以外は何も信じない。 オイラだってそうさ。」 アウス 「見るものがすべて…、か…。」 コロン 「正直な話をするぞ。 今、なんのお陰か知らんが種族の戦争は、冷戦状態だ。 ジルウェートの仕事も命を張るようなものはほぼないと思う。 そんなときに選ばれたお前らはラッキーと考えるべきだ。 オイラなら迷わずその仕事を受け入れて済し崩し的に任期を終える。 そして何不自由ない生活をしたいね。」 アウス 「………」 コロン 「辞退する、なんて前例はないしな。 損はないと思うぞ。」 ウィン 「…どう思う? アウス。」 アウス 「………」 アウスは指先を口元に当て、なにかを考えている。 ウィンが問いかけても、反応するつもりは全くないようだ。 ウィン 「アウス?」 アウス 「 …最後に決めるのはウィン。 だけど、私の意見を求めるなら… ちょっと待って。 もう少し、考えさせて。」 ウィン 「…うん。」 コロン 「何を悩むんだ? 全く分からん。」 ウィン 「コロンくん。 僕はね、アウスの作るご飯が一番おいしいと思うよ。」 コロン 「は?」 ウィン 「コロンくんも後で食べさせてあげるよ。」 コロン 「なんだ急に? まぁ、飯は頂くけど。」 ガサ… コロン 「…!!」 アウス 「グリズリーマザ―!?」 逃げてきた方向。 まだ遠いようだが、草をかき分けるような音が響く。 アウス 「…これは一度、森から出た方がよさそうね。」 コロン 「森から出ても、たぶん追ってくるぞ。」 ウィン 「君がドングリを持ったままならね。」 コロン 「これは譲らん!!」 アウス 「いつまで言ってんの〜!」 アウスは、コロンのドングリを力任せに引っ掴むと、思いっきり引っ張った。 コロン 「いやだ〜!! よせ〜!」 アウス 「わがままいうんじゃないの〜!」 コロン 「離せ〜〜!!」 アウス 「あんたが離しなさい〜!!」 クマが目の前にいるかもしれない危機感はどこへいったのか、二人は一つのデカドングリを引っ張り合う。 そんな二人に、ウィンが思ったことをそのまま口に出した。 ウィン 「二人とも、気が合うんだね。」 コロン 「え?」 アウス 「え?」 ウィン 「コロンくんにアウスを取られちゃうなぁ…。」 アウスとコロンはお互いに目を合わせ、次に二人の間のドングリに目をやる。 そして、最後にウィンを見た。 アウス 「な、何いってんの! 私たち喧嘩してるじゃない! 見てわかるでしょ!?」 コロン 「ば、馬鹿なこと言うな! なんでオイラがこんなバンテと!!」 ウィン 「 まぁまぁ〜…。 コロンくんもドングリ返してあげなよ。 お弁当なら分けてあげるから。」 コロン 「まじ?」 ウィン 「オニギリでいいならね!」 コロン 「オニギリかぁ。 …おにぎりって何?」 クマ 「グアアァァァっ!!!!!」 ウィン 「わぁっ!」 そんな三人の元へ、「やっと見つけたぞ」とばかりに例のオオグマが飛び出した。 体を四つん這いにかがめ、すでに完全な攻撃態勢。 いつ全速力で突進してくるか分からない。 アウス 「もぉ、オニギリでもなんでもあげるから、そのドングリさっさと投げちゃいなさい!」 コロン 「くそっ、しゃあない…。 約束だからな!!」 コロンは、最後にドングリをじっと見つめると、それをオオグマに向かって投げた。 アウス 「あ」 コロンの投げたドングリは綺麗な弧を描き、オオグマの脳天に直撃した。 それなりの重さがあったらしく、オオグマも一瞬ひるんだ。 アウス 「馬鹿飛び猫…」 しかし、それも文字通り「一瞬」のことであり、オオグマの怒りが収まった様子はなく、 むしろさっきより興奮しているようにも見えた。 コロン 「 …わざとじゃないよ?」 無理矢理の笑顔を作ってオオグマに言い訳するも、言葉が通じないのはコロン自身が一番わかっていた。 アウス 「ウィン、霊術使える?」 ウィン 「お腹が空いてます。」 アウス 「じゃあまた私かぁ…。 二人とも、下がってて。」 アウスは、例の杖をオオグマに向かって構えた。 クマとアウス。 お互いにじっくりと対峙する。 アウス 「………?」 クマが飛び込んできたところを先ほどと同じように顔面衝突させてやろうと 目論んでいたアウスだったが、肝心のオオグマが全く飛び込んでこない。 だれかが間に入って「のこった!」 と言わなければ戦いは始まらないのだろうか? そんなことを思い始めたアウスだったが、クマの動かない理由はすぐにわかった。 先ほどまで闘志をむき出しにしていたオオグマは突然、糸が切れたかのように意識を失ってしまったのだ。 きっと、アウスの霊術により頭を強く打った時点で意識を保つのがやっとだったのだろう。 ウィン 「アウスが念力でクマを倒した…。」 アウス 「違う違う! なにもやってないよ!」 コロン 「お前、俺にはその念力使うなよ…。」 アウス 「使ってないって! 使えないし!」 なにはともあれ、これ以上ここで油を売っていたらまたこのオオグマが起き上がってくる。 これ以上の過度の運動はこのクマの体にも悪いので、ウィン達はすぐにこの森から出ることにした。 ウィン 「およ」 アウス 「あれ」 コロン 「ほぉ」 しかし、ウィン達がその場を離れる前に、またしても新たな刺客が現れた。 草村の下の方がガサガサと揺れ、それは姿を現した。 ウィン 「なんじゃこりゃ?」 アウス 「小熊だね。」 その刺客とは、コロンほどの大きさしかない赤ちゃんの熊だった。 ウィン 「このデカグマの子供かな?」 バッタリと横たわったデカグマの側に急いで駆け寄る小熊。 アウス 「かもね。」 小熊は、倒れた親熊(?)を眺めている。 そんな光景を悠長に眺め続けるアウスとウィン。 コロン 「なぁ、そんなのどうでもいいから早く逃げようぜ?」 アウス 「 …可哀そうなことしちゃったかな…。」 ウィン 「…しちゃったかもね…。」 コロン 「オイオイ、コイツの方から襲ってきたんだぞ? 悪いのはコイツだよ。」 アウス 「理由はどうであれ、自分の親が倒れてるところなんて見たくないよ。 でしょ?」 コロン 「まぁ、そうだけど…、仕方ないって!」 ウィン 「うん…。 アウス、行こうよ。 いい加減ご飯食べたいよ…。」 小熊は、親熊の側に落ちていたデカドングリを見つけた。 それに駆け寄った小熊の異変にアウスは気付いた。 妙に、右後ろ脚が浮いているのだ。 アウス 「 …この子、足に怪我してるんだ。」 ウィン 「え?」 よくみると、小熊の浮いた足の膝のあたりに擦り傷のようなものが見える。 まだ乾ききっていないようで、赤く塗ったような血が痛々しい。 コロン 「 怪我した動物なんていくらでもいるだろう〜。 」 アウス 「うまく歩けない子供のために親熊があのドングリを採ってきた。 それを奪ったのがコロン、あなただとしたら…」 コロン 「 うっ!!!」 ウィン 「ごめんなさい って言っても伝わらないんだよね…。」 コロン 「そっ、 そうだよ。 もしそうだとしても、オイラ達にできることはないだろ! 何にも。」 ウィンはゆっくりクマの親子の元へ歩き始めた。 コロン 「あ! あぶねぇって! 風霊使い!」 ウィン 「大丈夫。 大丈夫だから。」 近づいてくる人影に気づいたのか、小熊はウィンの方を必死に睨んだ。 小熊 「がうぅ…っ」 親から受け継いだ度胸はそのままのようで、ひるむ様子はない。 コロン 「なにをするんだ? 小熊と言えどクマはクマだぞ!」 小熊に手が届くほどウィンは小熊に近づき、しゃがみ込んだ。 これで目線はほとんど変わらなくなった。 アウス 「ウィン、気をつけて。」 ウィン 「おーよ。」 小熊 「がるぅっ!」 一層、警戒の色を濃くする小熊。 しかし、そんなもの見えてもいないのか、ウィンは小熊の足もとへ右手を伸ばす。 さらに、もう片方の手でローブのポケットをまさぐる。 そこから出てきたのは、綺麗にまかれた白い包帯だった。 怪我をしたときのためにアウスに持たされたのだろう。 コロン 「オイオイ…。」 アウス 「………」 ウィン 「大丈夫だよ。 ケガ、見せて。」 ウィンは小熊に笑いかけ、小熊の体に触れかける。 小熊 「がぅふ!!」 ウィン 「いつっ…!」 アウス 「ウィン!!」 ウィンの伸ばした手に、小熊は力いっぱいかみついた。 普通このぐらいの小熊にも指を噛みつかれたら、噛み千切られても 仕方ないくらいなのだが、身体能力も衰弱しているのか、 甘噛みだったのもあるのか、噛む力は弱い。 しかし、ウィンを驚かせて周りの雰囲気を騒然とさせるには十分な攻撃だった。 コロン 「だっ 大丈夫か!?」 ウィン 「 …大丈夫… だよ…。」 ウィンはそれでも笑顔を絶やさなかった。 包帯を一度地面に置くと、左手も小熊の元へ持っていった。 そのままウィンの左手は、警戒と恐怖で震える小熊の頭を撫でた。 ウィン 「ごめんね。 お母さんは一人だけなのにね。」 小熊 「………」 小熊はゆっくりとウィンの手から口を離した。 その手からは血が滴っていたが、ウィンはそれを気にする様子もなく、 小熊の足に包帯を巻いていく。 ウィン 「ハイ、できあがり!」 ウィンが小熊から両手を離した。 小熊の右後ろ脚には少しだけウィンの血が付いた包帯が巻かれていた。 外気に触れることで傷の痛みは強かったが、包帯があることによってある程度の衝撃なら耐えられるようになったはずだ。 小熊はその足を不思議そうに眺め、少し動かしてみる。 前ほど痛みが少ないことに気づくと、見るからに嬉しそうにウィンの周りをくるくると走り回った。 ウィン 「あはは、 痛くない? よかったぁ〜。」 アウス 「まったく…。 ほら、ウィン。 次はあなたの番だよ。」 ウィン 「はぁい!」 コロン 「 ………」 ウィン 「ねぇ、よくできた? 僕、よくできた?」 アウス 「うん。100点。 はやく傷みせて。」 ウィン 「えへへ〜。」 アウスは、ウィンの傷の状態を見ると数回頷き、リュックから水筒を取り出した。 その中の水でウィンの噛まれた右手を洗い流した。 コロン 「 …風霊使い。 ごめん。」 ウィン 「ん、なんで?」 コロン 「 オイラのせいで怪我させちまって…。」 ウィン 「えへへ。 気にしなくていいよ! 僕は大丈夫だから。」 アウス 「幸い、浅い傷だったからよかったよ…。 あんまり酷いようだったら私が許さなかったけど。」 コロン 「 悪い…。」 アウス 「浅い傷だったんだから、別にもう謝らなくていいよ。」 コロン 「 なぁ、たぶんなぁ…。」 ウィン 「ん?」 アウス 「たぶん…、 なに?」 コロン 「たぶん、 風霊使いはいいジルウェートになるんじゃないかな?」 ウィン 「そうかなぁ〜? ありがと〜。」 アウス 「……。」 さっきまで気がつかなかったが、森でさえずる小鳥はウグイスだ。 つづく