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しゃこばな☆しゃあまん   第8話 メルトのお引越し地獄


.  あるマンションの一室から響き渡る声。 エリア 「あぁん!!  気持ちいい〜〜!!!」 メルト 「あぁっ! そんな風にしちゃダメですぅ〜!」 エリア 「だ、だってこんなに気持ち良くて…」 メルト 「ダメっ! 止めて下さい、これ以上は〜!!」 エリア 「もっと! もっとちょうだい〜!!!」 メルト 「ダメです〜〜〜〜〜!!!!!!」 エリア 「もっと〜〜〜〜!!!」 アウス 「…二人とも。   うるさい。」 エリメル「ごめんなさぁい…。」 エリアは、宅配物などによく入っているプチプチくんを潰すのをやめた。 メルトは、残り少ないそのプチプチくんをエリアから取り返そうとするのをやめた。 アウス 「もう…。 せっかくメルトとヴェダが私たちの家の側に引っ越してくるんだから、エリア嫌がらせしちゃダメだよ。」  「しゃこばな・しゃあまん」の新キャラ、黒き森のウィッチの「メルト」と ファイヤーソーサラーのヴェダが霊使いとの親交を深めるために側に引っ越してくる。 今日は、メルトの家の荷物をまとめる日であり、それを手伝うためにアウスがやってきた。 そして、アウスがメルトの家に行ったと聞いて「これわ面白い」ということでエリア。 エリア 「だって、こんなにも気持ちいいんだよ?プチプチくんは〜。」 アウス 「はいはい、倒置法倒置法。」 メルト 「こ、これ以上プチプチされると、コップとかお皿とかが包めなくなってしまいますよ〜…。」 アウス 「ごめんね…、メルト。 エリアが勝手について来ちゃって…。」 メルト 「いえ、いいんですよ。 にぎやかで楽しいじゃないですか。」 エリア 「だれがおてんばだ。」 アウス 「言ってない。」 エリア 「これでも私のウリは、悠然・美貌・セレブリティなんだから。」 アウス 「あっはは! 冗談やめてよ〜。」 エリア 「冗談じゃないっ!」 メルト 「ぷっ、  あはははははっ!」 エリア 「なんでそんなに笑ってるのよ〜〜〜〜!!」 エリアは、メルトのふさふさとした犬のような耳をつかみ、強引にもみほぐした。 メルト 「うきゃあぁっ!! 耳はっ! 耳はダメぇ〜〜〜!!!」 アウス 「コラコラ、こんなんじゃ夕方になっちゃうよ?」 エリア 「ここか!? ここがええのんかぁ〜!!?」 メルト 「うぴ――――っ!!!」 エリアは、うつ伏せのメルトに馬乗りになって耳の急所をぐりぐりする。 アウスは某SOSの黄色リボンとおっぱい星人を思い出したが、それについては何も言わなかった。 アウス 「こんなんじゃ夕方になっちゃうよ!」 エリア 「ホレホレ、体は正直よのぉ!!」 別に確かめたわけではあるまい…。 アウス 「さっきからまったく進んでない…。」 ヴェダ 「…………。」 アウス 「わっ!!」 「おじゃまします」も「こんにちは」も「おっす」もなく突然、アウスの背後にヴェダが出現した。 ヴェダも、今日はメルトの部屋の片づけを手伝いに来ていたのだった。 アウス 「も、もう…。 驚かさないでよ〜。」 ヴェダ 「お昼。」 ヴェダの手には、パンパンに膨れたコンビニの袋があった。 アウス 「え、買ってきてくれたの? ありがとう! どうしようかと思ってたのよ。」 ヴェダ 「……。」 ヴェダは、袋を持っていない方の手で深めに被っている帽子にさらに深く顔をうずめた。 今見ると、すでに時計は2時を指している。 アウス 「二人とも、お腹すいたでしょ。 ご飯にしようよ。」 エリア 「うぃ〜〜っ」 メルト 「はぁ〜い!」 先ほどまでじゃれ合っていた二人は、アウスの号令でササッ と集合した。 エリア 「お腹空いたなぁ、今日は何かなぁ?」 メルト 「無駄に暴れましたからね…」 アウス 「さて、ヴェダは何を買ってきてくれたのかなぁ〜?」 ヴェダ 「…………」 アウス 「おっ、さけるチーズだぁ〜! 懐かしいねぇ、なんだか。」 エリア 「そんなオヤツいいから早く他〜!」 アウス 「あ! さけるチーズ〜!」 エリア 「ヴェダは、さけるチーズ好きなんだなぁ。 はい、次!」 アウス 「さけるチーズ〜〜。」 エリア 「本当に好きなんだね、ヴェダは…」 アウス 「さけるチーズ」 エリア 「じ、じらすなぁ全くぅ…!」 アウス 「さけるチーズ」 メルト 「あの、このパターンってもしかして」 エリア 「そっ、 そんなはずないでしょ〜。 そういうこと言わないの〜!」 メルト 「ごめんなさい…」 ヴェダ 「…」 アウス 「さけるチーズ…」 エリア 「……」 メルト 「……」 アウス 「…さけるチーズ……」 エリア 「…このパターンってもしかして…」 エリアは、アウスからビニール袋を奪い、テーブルにその中身をぶちまけた。 エリア 「ぜんぶ、かよ…。」 テーブルに山と積まれたさけるチーズ。 ヴェダ 「……」 エリア 「ヴェダ、あんた、なに二ヤついてるのよ〜〜!!」 メルト 「そうですよ〜! さっ、さすがにこれは食べ切れませんよ〜。」 エリア 「イヤ、 そういう問題じゃねぇし!!」 アウス 「これ一種類じゃ、料理もできないし…」 ヴェダ 「…一種類じゃない。」 ヴェダは、二つのさけるチーズを選んで取ると、それをアウスの前に掲げた。 プレーン味。 スモーク味。 アウスはこの瞬間、自分の体がドッと疲れるのがわかった。 アウス 「……さけるチーズだけじゃ料理もできないし!!」 ヴェダ 「くすくす…」 エリア 「お腹空いたぁ…」 アウス 「仕方ないね。 食べよう。 さけるチーズ。」 エリア 「ほら、これめちゃくちゃ細くない!? 尚且つ長くない!?」 メルト 「あぁっ! すごい! わたし、そんな細く裂けませんよ。」 手先の不器用なメルトは、細く裂きたくても途中で途切れてしまったり、変に太くなってしまう。 メルト 「どうやってやるんですかぁ? 細い方がおいしいんですよ〜。」 エリア 「教えてほしかったらあたしの家来になるのね。」 メルト 「けっ 家来!?」 エリア 「あたしが「メルト、お手」と言ったら、「わん」と言ってお手をしなさい。」 メルト 「え〜…、どうしよう…」 アウス 「さけるチーズに体を売っちゃだめだ、メルト!」 エリア 「もしくは、「メルト、耳」と言ったら「わん」と言ってあたしに耳を差し出しなさい。」 メルト 「差し出… え?」 エリア 「こうしてやるからぁ!!!!!」 もみもみもみもみもみもみ…(耳を)。 メルト 「うぴゃ―――――――――っ!!!!」 アウス 「なんてワンパターンな子達なの…。」 ヴェダのチョイスに文句を言いつつもそれなりに盛り上がってしまった彼女たちは、 当初の目的である部屋の片づけを忘れ続けた。 DDクロウかヤタガラスか、はたまた普通のワタリガラスか。 どこかで夕方を告げるようにカラスが鳴いた。 未だ終わらない作業、未だ減る様子のないさけるチーズの群れ。 しっかり者のアウスは、一人で作業を進めるが、それでももう少し時間はかかりそうだ。 アウス 「エリア〜〜…。 終わらないよ〜、このままじゃ。」 エリア 「別に明日でも明後日でもいいんだし、ゆっくりやろうよ。」 アウス 「早いに越したことないでしょ? それに、ゆっくりどころかエリアは何もしてない。」 メルトも作業をしたそうではあるが、そのたびに何かとエリアに邪魔されてしまう。 ヴェダは、何をどうすればいいか分からないので、 さっきから両手で抱えるほどもないダンボールを持ってウロウロしているだけ。 アウスに関しては、引越し屋で給料がもらえそうなほど働いている。 エリア 「アウスも一回休もうよ。 まださけるチーズあるぞ〜? まだプレーンしか食べてないでしょ。 スモークもうまいよ。」 アウス 「あのねぇ…。」 メルト 「…ごめんなさい…、アウス。 わたしが一番お片づけしなくちゃいけないのに…。」 メルトはうつぶせで、エリアの尻に敷かれながらそんなことを呟いた。 アウス 「謝るのはこっち…。 エリアを連れてきて…。」 エリア 「それじゃあ、あたしが邪魔者みたい。」 アウス 「………」 メルト 「………」 エリア 「…… …わ、 わかったよ…。 手伝うよ…。」 アウス 「そう? じゃあ、エリアは掃除係!」 エリア 「はぁい…。」 アウス 「今日でメルトはここを出るんだから、綺麗にしてあげないと。 隅々までね!」 エリア 「はぁい…。」 アウス 「あぁっ。 エリアっ! ここ! この隅のところ拭き忘れてる!」 エリア 「え? まじ?」 アウス 「貸して。   …こういうところ気をつけないと。」 エリア 「わかった!」 アウス 「あぁ! エリア、まただよ〜!」 エリア 「また!?」 アウス 「以外と目立つんだから〜。」 アウス 「あぁ!!」 エリア 「またぁ〜?」 アウス 「メルト、下着一個忘れてるよ〜。」 エリア 「わぁ〜〜!! メルトのブラだぁ!! も〜らい〜っ!!」 メルト 「ぅきゃあっ!! ダメぇ〜! 返して〜〜〜!!」 エリア 「「メルト、お手!!」」 メルト 「………」 エリア 「「お手」」 メルト 「………」 エリア 「「OTE」」 メルト 「…わん…」 エリア 「ふふ〜ん…。  「メルト、耳」。」 メルト 「うぴ―…」 アウス 「だめだこりゃ…」               夜。 ウィン 「あれ? アウス。 メルトとヴェダはまだ来ないの?」 アウス 「うん…。 まだ片付けが終わらなくて…。」 ヒータ 「アウス、めちゃくちゃ疲れてるじゃん。」 アウス 「ちょっとね…。」 エリア 「すごく楽しかったよ〜。」 ウィン 「そうなの?」 エリア 「そうなの。」 ウィン 「ふ〜ん。 じゃあ明日は僕も行こうかな!」 アウス 「ウィン。 明日は家でじっとてて!!!!!」 ウィン 「え?」 ヒータ 「な、なんだアウス。 怖い顔して…。」 エリアひとりであそこまで作業が滞るのに、そこにウィンが入ったりしたら…。 それを想像してしまったアウスだった。     おわり♪

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